夏本番を迎えるなか、エアコンの除湿と冷房どちらの方が電気代を抑えられるのか気になっている方は多いのではないでしょうか。最近は電気代の高騰もあり、より電気代を抑えて快適な部屋で過ごしたいですよね。
- エアコンの除湿と冷房どっちが電気代がかかる?
- 除湿って涼しくする効果あるの?
- 除湿には色んなモードがあるけどよく分かっていない
- 電気代が高すぎるから節電できる方法を知りたい
この記事では、電材商社で7年営業マンをしている家電のプロ監修のもと、まちの電気屋さんを経営しているしゅんぞーが、エアコンの除湿と冷房の電気代についてのノウハウを完全解説しています!
- エアコンの除湿と冷房の基本的な効能や用途
- 3種類ある除湿機能のそれぞれの効果
- 除湿と冷房の電気代の比較
- 除湿と冷房の電気代を抑えるコツ
- 除湿と冷房の電気代に関するよくある質問
この記事で、エアコンの除湿と冷房について深く理解することで、電気代を大幅に抑えながら暑い夏でも快適な部屋で過ごせるようになります。
目次の気になるポイントをクリックして読んでくださいね♪
【早見表】エアコンの除湿と冷房の特徴と電力量の一括比較
下記表はエアコンの除湿と冷房の、特徴と電力量を一括比較したものです。
夏場に湿気がすごくて再熱除湿をしたことがあったけど、暑いし電気代も高いしで結局使わなくなったんだよね。でも用途に合っていなかっただけなんだね!
エアコンの機能は役割や特徴が理解できていると電気代を節約できたり、部屋の快適性をあげたりすることができますよ!
除湿と冷房の違いとそれぞれの役割
除湿と冷房の違いやそれぞれの役割について解説します。
湿度:湿度を下げる
冷房:温度を下げる
除湿と冷房の違いやそれぞれの役割を理解することで、用途にあった設定で快適に過ごせるようになりますよ!
除湿:湿度を下げる
除湿はお部屋の湿度を下げる機能です。
冷房のように冷やすのではなく、湿った空気を乾かすイメージですね。
特に雨の日や梅雨の時期に使用すると、ジメジメの不快感から解放されたり、カビやダニの繁殖を防げたりするので、住環境を良くすることができます。
冷房:温度を下げる
冷房はお部屋の温度を下げる機能です。
除湿のように湿った空気を乾かすのではなく、熱を持った空気を取り込んで熱だけを排除し、冷たい空気を戻すイメージですね。
夏場の猛暑の時期に使用すると、暑さから解放された快適な住環境をつくることができます。
除湿の仕組み
エアコンの除湿は、空気の水分量「飽和水蒸気量」を利用して除湿を行っています。
飽和水蒸気量とは、空気が持てる水分量のことです。
空気が持てる水分量は、空気の温度によって変わります。
熱い空気→持てる水分量が多い
冷たい空気→持てる水分量が少ない
熱い空気は冷やされることで持てる水分量が減り、持てなくなった水分は離れていくのです。
夏に冷たい水をコップに注ぐと、コップの周りに水滴がつくのはこのためです!
エアコンの除湿もこの仕組みを利用しており、空気から離れた水分をドレンホースから排出し、水分量が少なくなった空気を室内に戻すことで、除湿することができています。
除湿機能は3種類ある
除湿機能は3種類あります。
- 弱冷房除湿(ドライ)
- 再熱除湿
- ハイブリッド除湿
ここでは、3種類の除湿機能について効果や特徴を解説します。
弱冷房除湿(ドライ)
弱冷房除湿は、湿度を下げて温度もやや下がるのが特徴です。
湿度を下げたいけど温度も少し下げたいというときにおすすめ!
弱冷房除湿の仕組みは前述した基本的な除湿の仕組みをそのまま活用しており、一般的によく使われているモードでもあります。
弱冷房除湿は消費電力が最も少なく、電気代がかかりにくいモードです!
再熱除湿
再熱除湿は、湿度を下げるが温度は変わりにくいのが特徴です。
温度は今のままが心地いいから湿度だけ下げたいというときにおすすめ!
再熱除湿の仕組みは前述した基本的な除湿の仕組みに加えて、空気に含まれる水分の割合を少なくするために冷えてしまった空気を再度温めて戻します。
空気を温める動作があるので他の除湿や冷房に比べて消費電力が多く、電気代が高くなりやすいのがネック。
ハイブリッド除湿
ハイブリッド除湿は、室内の湿度や温度に合わせて除湿能力をコントロールしてくれるのが特徴です。
ハイブリッド除湿の仕組みは前述した基本的な除湿の仕組みに加えて、やや冷たくなった空気と部屋の空気を混ぜます。
弱冷房除湿ほどは温度は下がりにくく、再熱除湿より消費電力を抑えられるので、湿度を下げたいけど温度はそこそこ保ちたい、電気代も抑えたい方におすすめです。
ハイブリッド除湿は、弱冷房除湿の次に消費電力が少ないモードです!
冷房の仕組み
エアコンの冷房機能は熱をもった空気を取り込むと、エアコン内の熱交換器という部品によって「熱」と「空気」に分けられます。
熱は室外機から排出されて、熱がとれて冷たくなった空気は室内に戻されます。
この流れを繰り返すことで冷房は部屋の温度を下げているのです。
室外機から温風が出ているのはこのためです!
除湿と冷房ってどっちが電気代かかる?
除湿と冷房どちらの方が電気代がかかるのか気になる方は多いですよね。
結論、電気代は室温や設定温度、設定モードによって変わります。
ここでは、除湿と冷房の電気代についてと、用途に合わせたおすすめの使い分けについて解説します。
【結論】室温・設定温度・設定モードによって変わる
除雪も冷房も「室温・設定温度・設定モード」によって消費電力が変わるので、どちらの方が電気代がかかると一概には言えません。
例えば次のような環境を条件に、エアコンの設定温度を26℃に設定した際のケースを見てみましょう。
設定温度の26℃にするため、2℃下げる必要がある
設定温度の26℃にするため、4℃下げる必要がある
下げる温度が高いほど消費電力を使用するので、室温と設定温度の差があるほど電気代が高くなりやすいのです。
大きな力(冷やす)を使うには、大きな体力(電力)が必要になるのです!
電気代が高くなりやすいのは「除湿の再熱除湿」
電気代は「室温・設定温度・設定モード」によって変わりますが、電気代が高くなりやすいのは除湿の「再熱除湿」です。
再熱除湿は熱い空気を冷やして水分量を少なくし、冷えた空気を再度温めて室温により近い空気を排出します。
「冷やす→温める」の2つの動作を踏むため、消費電力が多く他の除湿機能や冷房より電気代が高くなりやすいのです。
電気代の節約を重視するなら「除湿の弱冷房除湿orハイブリッド除湿」がおすすめ
電気代の節約を重視するなら除湿の「弱冷房除湿」または「ハイブリッド除湿」がおすすめです。
弱冷房除湿は他の除湿機能や冷房に比べて最も消費電力が少なく、ハイブリッド除湿は弱冷房除湿の次に消費電力が少ないとされています。
弱冷房除湿<ハイブリッド除湿<冷房<再熱除湿
ただし、冷房ほど温度を下げる効果がないので真夏の猛暑では快適な温度にするのは難しいところです!
「弱冷房除湿」と「ハイブリッド除湿」は、あくまで湿度を下げることが目的です。温度は少し下がる程度で問題ない梅雨の時期などに使用するといいでしょう。
電気代の節約と快適度を重視するなら「冷房」がおすすめ
電気代の節約と快適度を重視するなら「冷房」がおすすめです。
冷房は最も温度を下げる効果の高い機能なので、体感温度の変化を感じやすく快適度や満足度が高くなります。
電力量も多くないので、電気代の節約と快適度のバランスがちょうどいいです。
電気代の節約も大事だけど、夏場の猛暑など快適度も重視したいときには冷房を使用するといいでしょう。
エアコンの電気代を計算する方法
エアコンの電気代の目安は、次のとおりの計算方法で知ることができます。
消費電力(kW)×料金単価(円/kWh)=電気代(1時間あたり)
※1000W=1kW
上記の計算方法で「800Wのエアコンで電気の料金単価が28円」だったケースで計算してみましょう。
800W÷1000=0.8kW
0.8kW×28円=22.4円
消費電力が800Wのエアコンは、1時間あたり22.4円の電気代がかかることが分かりますね。
22.4円×5時間=112円(1日あたり)
112円×20日=2,240円(1ヶ月あたり)
あくまで目安となる計算なので、エアコンの電気代が気になる方は参考までに計算してみてください。
また、計算したり契約している電力会社の料金単価を調べたりするのが面倒な方は、入力するだけで簡単に電気代を計算できる無料ツールもあるのでこちらを利用するといいですよ。
除湿と冷房の電気代を抑える6つのコツ
ここでは、除湿と冷房の電気代を抑える6つのコツを紹介します。
- こまめに消すより”つけっぱなし”にする
- 自動運転にする
- 設定温度を下げすぎない
- フィルターのお手入れをする
- サーキュレーターを併用する
- 古いエアコンなら買い替える
除湿と冷房を上手に使用して電気代を抑えましょう!
⒈こまめに消すより”つけっぱなし”にする
エアコンはこまめに消すより”つけっぱなし”にする方が電気代が抑えられます。
ええ!そうなの?!もったいないからこまめに消してた!
多くの機器は、運転を開始するときが一番電力を必要とするからです。
例えば車と同じでエンジンをかけるときに一番ガソリンを使うように、エアコンも運転を開始するときに一番電力を使います。
1時間程度の外出ならつけっぱなしにする方が電気代を抑えられる傾向にあります。
⒉自動運転にする
エアコンの電気代を抑えるなら自動運転にするのもおすすめです。
自動運転にすると室温などの変化によって風量や温度を自動的に調整してくれるので、冷えすぎず暑すぎずと過剰運転を予防することができます。
なるほど〜、自動運転だと快適に過ごしやすく電気代も抑えられていいですね!
自分で逐一操作するのが面倒な方にも便利な機能ですよ!
⒊設定温度を下げ過ぎない
前述したとおり、エアコンは室温と設定温度の差が大きいほど多くの電力量を必要とするので、必要以上に温度を下げてしまうと電気代が高くなりやすくなります。
夏:28℃ 冬:20℃
※参考:環境省
あくまで目安ですので気温や体調などに合った温度調整が大切です!
電気代の節約で無理に設定温度を上げると熱中症のリスクを高めてしまうので、無理のない範囲で温度調整を行いましょう。
⒋フィルターのお手入れをする
エアコンにはフィルターが備え付けられており、空気の吸排の際に空気中のほこりをキャッチしています。
フィルターのホコリが溜まった状態で使い続けると、十分に空気を吸排することができなくなり、動作に余計な電力を消費してしまうのです。
どれくらいの頻度でお手入れすればいいの?
約2週間に一度(目安)
※参考:環境省
エアコンのお手入れって面倒なんだよね・・・
エアコンのお手入れが面倒な方や、お手入れする時間がない方はハウスクリーニングを活用するといいですよ!
電気代の節約や空気環境のことも考えて、エアコンのフィルターは定期的にお手入れしましょう!
⒌サーキュレーターを併用する
エアコンの効きを効率よくするために、サーキュレーターを併用することがおすすめです。
サーキュレーターを使用することで空気の循環が良くなり、効率よくお部屋を快適な状態に近づけることができます。
サーキュレーター以外に、扇風機でもいいですよ!
電気代の節約と快適温度までの短縮のために、サーキュレーターを併用しましょう!
⒍古いエアコンなら買い替える
目安として13年以上使用しているエアコンなら、新しいエアコンへの買い替えを考えましょう。
古すぎるエアコンは消費電力が大きく、電気代の節約に大きな足手纏いとなる可能性が高いです。
実際に電材商社で働いている立場として、エアコンの省エネ基準は毎年、前年より上げなければなりません。ですので毎年3%前後省エネ基準が上がるので、10年間で30%前後の省エネ効果に違いが出るのです!
たとえ故障をしていなくても「電気代」「効果」「機能」などのあらゆる面を考慮すると、古いエアコンは新しいエアコンに買い替えた方がメリットが多いのです。
電気代を抑えたい方でエアコンを約13年以上使用している方は、エアコンの買い替えも視野に入れましょう!
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エアコンの除湿と冷房の電気代に関するよくある質問
ここでは、エアコンの除湿と冷房の電気代に関するよくある質問について紹介します。
まとめ:エアコンの除湿と冷房は上手に使い分けて安く快適に過ごそう!
この記事では、エアコンの除湿と冷房の電気代に関する内容を解説してきました。
エアコンの除湿と冷房の仕組みや特徴、節電できる使用方法のコツが理解できれば、エアコンの電気代を抑えることができます。
- こまめに消すより”つけっぱなし”にする
- 自動運転にする
- 設定温度を下げすぎない
- フィルターのお手入れをする
- サーキュレーターを併用する
- 古いエアコンなら買い替える
弱冷房除湿<ハイブリッド除湿<冷房<再熱除湿
【エアコンの除湿と冷房の効果や電力量の一括比較表】
エアコンの除湿と冷房の仕組みや特徴を抑えて、安く涼しく快適に過ごしましょう!
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